Canon Rumorsにキヤノンのレンズ固定式カメラに関する噂が掲載されています。いわゆるフルサイズのコンパクトカメラは、キヤノンから登場する予定がないというものです。
キヤノンはレンズ固定式フルフレームカメラを計画していない
ソニーが先週発表したレンズ固定式フルフレームカメラ「RX1R III」は、反応がやや冷めたものとなりました。ライカQシリーズと並び、レンズ固定式フルフレーム機を製造しているのはソニーとツァイスのみであり、噂ではツァイスZX-1はニコンとの特許争いを意図して少量生産されたとも言われています。
一方、富士フイルムは最近「GFX100RF」を投入しましたが、こちらは中判センサー搭載機です。価格は約5,000ドルと、ソニーやライカの製品と同じ土俵で比較されるモデルです。
ソニーRX1R IIIは、手ぶれ補正なし、レンズの開放性能抑制、解像度の低いEVF、固定式リア液晶、防塵防滴性能なし、などコストダウンのための妥協が随所に見られます。これらの選択は、ソニー自身が「量を捌く製品ではない」と認識しているからこそ、価格を抑えるために行われたのでしょう。なお、米国価格は現在の関税問題の影響を受けています。
キヤノンの動向は?
キヤノンはこれまで一度もレンズ固定式フルフレームカメラを製造したことがなく、今後も短期・長期を問わず計画はないようです。魅力的なアイデアではありますが、市場規模が限られているのが大きな理由と考えられます。確かにライカQシリーズはライカにとって非常に成功していますが、それは「ライカだからこそ可能だった」と言わざるを得ません。
ソニーには過去にレンズ固定式機を手がけた実績がありますが、当時の同社は今ほど市場での地位を確立していませんでした。現状、紙面上ではライカQ3がこのセグメントで最も優れた製品と評価されています。
これまで何度も「キヤノンはレンズ固定式フルフレームを作るのか?」という問いが投げかけられてきましたが、返ってくる答えは常に否定的で、「将来の製品についての公式コメントすら一切ない」という状況です。
レトロ調のカメラボディを検討しているらしいという噂はありますが、それもレンズ固定式フルフレーム機ではありません。話題としては面白いものの、市場規模が小さすぎてキヤノンにとっては採算が合わない――それが現実のようです。
かつて私も「ぜひキヤノンから出てほしい」と思っていましたが、現在は考えが変わりました。今の私には、OM-5のような「小さな」カメラが十分に機能を満たしてくれています。
今後1年ほどのうちに、写真家向けのレンズ固定式PowerShot機がいくつか登場する予定ですが、それがキヤノンのレンズ固定式フルフレーム戦略の全てとなるでしょう。
先週ソニーから発表されたRX1R III(DSC-RX1RM3)を受けてのお話ですね。コンセプトは面白く、製品として魅力的ですが、市場規模がニッチすぎるという判断でしょう。全くもってその通りなのですが、フルサイズのコンパクトにはロマンがあるのもわかります。まあ、気軽に手を出せる価格ではないのですが。
そういう意味では以前噂のあったPowerShot Gシリーズのほうが現実的ですね。
Source:Canon Has No Plans for a Fixed-Lens Full-Frame Camera