キヤノンがこれまでに見たことのない汎用的なズームレンズを発表するとの情報が、Canon Rumorsに掲載されています。
キヤノンから「かつてない」新レンズが登場予定
7月は例年どおり機材関連のニュースが少なく、現在もやや停滞気味です。北米市場にエントリーレベルの新製品がいくつか登場した程度にとどまっています。
ただし、2025年の残り3~4か月(つまり秋以降)は、キヤノンによる大型製品の発表や出荷が本格化する見込みです。これは、Cinema EOSシリーズやRFレンズが動いた2024年の後半の流れを踏襲するものです。
一部、製品発表の計画に影響を及ぼす可能性のある「事情」もありますが、それについてはすでに多くの人が知っていることでしょう。
新レンズについて
信頼できる情報筋によると、キヤノンは「これまでに見たことのないズームレンズ」の発表を予定しているとのことです。
このレンズは「白レンズ(大口径望遠レンズ)」系ではなく、より「汎用」的なレンズとなる見通しです。
「汎用的」の定義は人それぞれですが、焦点距離はおおよそ16〜135mmの範囲と予想されます。
RF28-70mm F2L USMの後継レンズに関する噂もあり、Sonyがこれと同等のレンズを約半分の重さで出してきたことを考えると、キヤノンもこの領域で動いてくる可能性は十分にあります。
もしそれが「24-70mm F2L」だったら?
たとえば「RF24-70mm F2L」で、現行よりも小型・軽量なモデルであれば、価格が3,000ドル超えであっても購入に踏み切る人は少なくないでしょう。
ズームレンズの設計においては、24mmと28mmの差は想像以上に大きく、特にF値が明るく、軽量化が求められる場合にはその差が顕著になります。
まったく新しいコンセプトの可能性も?
「24-70mm F2L」は一つの「ありそうな」案に過ぎず、実際にはまったく新しい発想のレンズとなる可能性も残されています。
たとえば、F2を下回るズームレンズ(sub-F2 zoom)という可能性も否定できません。
また、APS-C向け(RF-S)なのかフルサイズ向けなのかについては明言されていません。キヤノンは確かにRF-Sラインにも魅力的なレンズが必要ですが、「初めてのレンズ」をAPS-Cで出すかというと、やや疑問が残ります。
今後の動きに期待
8月末に向けて、情報はより活発に出てくると思われます。その頃には、さらに興味深い情報をお届けできるかもしれません。
なお、今回の情報については、通常より少し信頼性が高いと考えてよさそうです。あまり「話半分」ではなく受け止めても良いかもしれません。
とのこと。詳細は不明ですが、Canon Rumorsは大口径の標準ズームレンズを可能性として挙げています。
新レンズを妄想してみる
というわけで、キヤノンの近年の傾向、現行RFラインアップ、競合メーカーの動向を踏まえ、どのようなレンズが登場するのかを妄想してみます。
RF 24-70mm F2L IS USM(軽量・小型版)
- ポイント:
- 現行の「RF28-70mm F2L USM」は画質に定評があるものの、非常に大きく重いため、機動力を求めるユーザーには不向き。
- ソニーが「FE 24-70mm F2.8 GM II」で軽量化に成功しており、キヤノンも対抗策を講じる可能性がある。
- 24mmスタートでF2固定、かつ軽量・小型であれば、プロ・ハイアマチュア層への訴求力は非常に高い。
- 妄想スペック:
- 焦点距離:24-70mm
- 開放F値:F2固定
- 手ブレ補正:搭載
- 重量:約1,000g前後
- 価格:35万円前後
RF 20-105mm F2.8L IS USM(新たな標準ズームの提案)
- 注目ポイント:
- 20mmスタートはVlogや動画撮影に有利。
- 105mmまでカバーできれば、1本でポートレートから風景、ドキュメントまで幅広く対応可能。
- RF24-105mm F4Lと差別化できるF2.8通し仕様。
- 妄想スペック:
- 焦点距離:20-105mm
- 開放F値:F2.8通し
- 手ブレ補正:搭載
- サイズ:やや大型
- 価格:40万円前後
RF-S 18-55mm F1.8-2.8 IS STM(APS-C用高性能ズーム)
- 注目ポイント:
- RF-Sラインは暗いズームレンズばかりで、差別化が難しい現状。
- APS-Cユーザーに向けた明るい標準ズームが登場すれば、一気に注目を集める可能性大。
- 動画撮影にも配慮したSTM駆動で、軽量・高性能なレンズが期待される。
- 妄想スペック:
- 焦点距離:18-55mm(換算28-88mm)
- 開放F値:F1.8-2.8(可変)
- 手ブレ補正:搭載
- AF:STMモーター
- 価格:8〜10万円前後
RF 35-135mm F2.8L IS USM(ポートレート特化型ズーム)
- 注目ポイント:
- 35mmスタートはスナップ・ポートレート向けに最適。
- 135mmまで伸びることで中望遠域もカバー。
- 他社にない焦点距離構成で差別化可能。
- 妄想スペック:
- 焦点距離:35-135mm
- 開放F値:F2.8通し
- 手ブレ補正:搭載
- 最短撮影距離:約0.6m(予測)
- サイズ:RF24-105mm F4Lと同程度かやや大きめ
- 重量:約900〜1,100g
- 価格:35〜38万円前後
RFラインアップから見える空白地帯
焦点距離 | 現行レンズ | 空白・弱点 |
---|---|---|
16-35mm | RF15-35mm F2.8L IS USM | 高性能で充実 |
24-70mm | RF24-70mm F2.8L IS USM / RF28-70mm F2L | F2固定の軽量版が未登場 |
24-105mm | RF24-105mm F4L / RF24-105mm F4-7.1 STM | 明るい仕様が存在しない |
70-200mm | RF70-200mm F2.8L / F4L | 現行で十分 |
APS-C用 | RF-S 18-45mm / 18-150mm | 明るいズームレンズがない |
まとめ:可能性が最も高そうなのは?
これらを踏まえて最も登場する可能性が高そうなのは、Canon Rumorsも挙げていたRF 24-70mm F2L IS USMなのかなあという気がします。
- 現行RF28-70mm F2Lのサイズと重量に不満を感じるユーザー層の受け皿に。
- F2通しのまま軽量化できれば、唯一無二の存在に。
- 「これまでに見たことのない」という表現にも合致。
あくまで妄想ですが、当たっていたら今年中に発表されるでしょう。
個人的にはRF 20-105mm F2.8L IS USMが非常に使い勝手が良さそうでいいなと思いますが、どうですか。高くて重そうだけど。